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戦慄の40分間。映画『デトロイト』作品情報
あらすじ
1967年7月、ミシガン州デトロイト。警察による無許可バーの摘発をきっかけに、アフリカ系住民による大規模な暴動が勃発した。街が戦場と化す中、銃声の通報を受けた警官や州兵が「アルジェ・モーテル」に殺到する。
そこで行われたのは、捜査という名の元に行われた理不尽で暴力的な尋問だった。モーテルに居合わせた若者たちは、差別主義的な警官たちにより、壁に向かって立たされ、終わりの見えない恐怖の「死のゲーム」を強いられることになる。歴史の闇に葬られかけた、アメリカ史上最大級の騒乱における“戦慄の一夜”を描く実話サスペンス。
主要キャスト
- メルヴィン・ディスミュークス役ジョン・ボイエガ
- フィリップ・クラウス役ウィル・ポールター
- ラリー・リード役アルジー・スミス
- カール・グリーン役ジェイソン・ミッチェル
- グリーン役アンソニー・マッキー
- アウアーバッハ弁護士役ジョン・クラシンスキー
『デトロイト』鑑賞レビュー・感想
【感想1】ホラー映画を超える、逃げ場のない現実の恐怖
『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督だけあって、臨場感が尋常ではありません。特に中盤のアルジェ・モーテルでのシーンは、映画を観ているというより、その場に自分も人質として閉じ込められているような錯覚に陥ります。
警官たちの理不尽な要求、いつ引き金を引かれるかわからない緊張感。銃声が響くたびに体が強張り、息をするのも忘れるほどでした。幽霊やモンスターが出てくるホラー映画よりも、差別に凝り固まった人間が権力を持った時の狂気の方が、何倍も恐ろしい。観終わった後もしばらく立ち上がれないほどの重厚な衝撃作です。
【感想2】ウィル・ポールターの怪演と「知るべき歴史」
悪徳警官クラウスを演じたウィル・ポールターの演技が凄まじいです。「メイズ・ランナー」などの少年っぽい印象が強かった彼ですが、本作では冷酷非道で、罪悪感のかけらもない差別主義者を完璧に演じています。彼のあの冷たい目つきを見るだけで寒気がするほど。
これがわずか50年ほど前の「先進国」で起きた実話であるという事実に絶望しそうになりますが、だからこそ今、観るべき映画だと強く感じました。ラストの裁判シーンまで含め、正義とは何か、人間の尊厳とは何かを鋭く問いかけてくる傑作です。
